軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ) - 対戦車兵器
軍事板初心者質問スレまとめ(FAQ) - 対戦車兵器
日本がライセンス生産しているパンツァーファウスト3はドイツ製より重いって聞いたんですけど本当ですか?
1キロ重いはず
自衛隊でも採用されている84mm無反動砲カールグスタフ。イギリス軍での正式採用名はL14A1でいいのでしょうか?
L14A1は84mmカールグスタフの事です。
ちなみに装甲貫徹力は300mm(60度の命中角では230mm)。射程は最大700mですが、実用は静止目標500m、移動目標400m。
重量は約16kg、ひとりで発射可能ですが、通常2人で運用します。
建物の中からRPGや携行ミサイルを撃つとどのくらい大変なことになりますか?真後ろに人がいてバックブラストをモロに浴びると黒こげ即死ですか?
そのとおりです。
同様の機構のパンツァーファウストですと、平野部でも2メートル以内は即死、10メートルまでは危険地帯とのことです
最近は軽い初期発射火薬を使用して緩速で射出し、離れてからメインモーターに点火する方式によって、
バックブラストは大きく緩和されており、室内から発射してもOKというものが主流になりつつあります。
具体的な危害半径とかはわかりませんが、まあヤケドや鼓膜破れるとかはあるでしょうが、無反動砲ほどの危険性はないと思います。
この板でRPGって言ったらなんの事ですか?
ロシアの対戦車ロケット弾の事だと思われます
Rocket Propelled Grenade:ロケット推進榴弾。
ロシア製のRPG7が有名ですが、ロシア製には限りません。また、Grenadeといっても
最近のはHEAT(指向性装甲貫徹弾頭)が普通です。
Rocket Propelled Grenade、ロケット推進榴弾です。戦車に対して使えば、
対戦車ロケットということになります。対戦車ミサイルとの違いは誘導がないこと。
無反動砲はロケットではありません。文字通り大砲であり、ただ薬莢を
燃やして、あるいは粉々にして、爆風もろとも後に噴き出すことで反動を
中和してるだけです。砲口の前にはもちろん、後に立つことも健康を
損なうことがあります。
「HEAT LAM」とは何でしょうか?
ATM-5じゃないんデスかね?
携帯対戦車誘導弾というやつデス。
赤外線画像認識誘導の打ちっ放し方式のタンデム弾頭を使用した携帯型のMATデス。
赤外線CCDが冷却不用デスので瞬間交戦性が大デス。
日本はCCDを利用した画像認識誘導では、短SAM(C)や近SAM、携SAM、
新中SAM等で実績があるデス。
旧ソ連製で、M-72(LAWでしたっけ)のパクリ品があったと思うんですが、何て名前でしたっけ。
RPG-18、およぴ発展形のRPG-26です。愛称ってあったかな?
バズーカの基本的な事 バズーカの意味 メーカー 種類 連射は可能なの
軍事用語
アメリカが第二次大戦中に使っていた2.36inロケットランチャーと、
朝鮮戦争で使っていた3.5inロケットランチャーの事。まれに現用のM72
使い捨てロケットランチャーを指す。
一般
肩撃ちのロケットランチャーと無反動砲とミサイルを指す。
パンツァーファウストというのは鈍器になるくらい、けっこう頑丈にできてたりするもんなんでしょうか?
独ソ戦でドイツ兵がパンツァーファウストを棍棒がわりに振り回して、塹壕内でソ連兵の頭を叩きまくったあとに
そのままソ連の戦車に発射してることがあったりするのですが、
少なくとも、PF3はえらく頑丈。
(12:ミリ屋哲 ◆ZIX.r92I)
基本的に照準機を立てて、スイッチを押さない限り(+工作が粗雑でない限り)、少々のことをしても発射されません。
戦場ではスコップが兵器になるくらいですので、さもありなんという感じでしょうか。
(12:眠い人 ◆ikaJHtf2)
対戦車ライフルで戦車を貫くことができるんですか?
WW2の頃から対戦車ライフルで戦車の正面装甲を抜くのは難しいもので、
もっぱら側面後方から、あるいはキャタピラやガンポートを狙っており、
それは現代戦車に対抗するときも基本的には変わりません。
しかしそれ以前に現代では個人携帯のATMが発達しているので、大口径の
対物ライフルで戦車を狙うという行為自体が非現実的ともいえます。
スティンガーやRPG7は一発限りの使い捨てなのでしょうか?
スティンガーは使い捨て。
RPG-7はロケット砲だから再生可能。
(21:眠い人 ◆ikaJHtf2)
一般的にバズーカと呼ばれるものは何なのでしょうか?
個人携帯の対戦車ロケット砲
…のなかでも発射炎の吹き戻しを防ぐために砲口の先をラッパ状に広げたもの。
ドイツ製だと盾を付けるし、TOWやHOTはバズーカとは言わない。
二次大戦から採用された。
上記形状のモノがその形状からバズーカと呼ばれたが転じて歩兵携行の対戦車(装甲車輌)ロケット兵器、
中でも無誘導のものをバズーカと総称。
あ、弾頭が内装式のものに限られるかな。
ちなみにまだまだ現役で使ってる国はいくらでもある。
ちなみに、「バズーカ」の名前の由来は、二次大戦中のアメリカの人気コメディアン、
ボブ・バーンズの持ってたとても長いトロンボーン「BAZOOKA」より。
日本陸軍の歩兵用対戦車兵器の正しい使い方を教えて下さい。
姿勢を低くして隠れ、戦車が脇を通ると、横腹に向けて突進し、装甲板に突き刺します。
すると、針が起爆薬を起動し、地雷が破裂し装甲板を割ります。
んでもって、それを持つ兵士共々あぼ~んするというもので、必死の兵器です。
(22:眠い人 ◆ikaJHtf2)
RPGってHEAT以外の弾頭あるんですか?
現地生産で榴弾もあるようですよ。
東南アジアですけどね。
(28:一等自営業 ◆O8gZHKO.)
RPG7はどれくらいの威力があるのですか?
T-80戦車に対して至近距離から発射したら破壊できますか?
RPG-7は成型炸薬弾の一種で、
この成型炸薬弾ってのは飛んだ距離が威力にほとんど影響しないという特性を持ちます。
なので至近距離だろーが射程距離ぎりぎりからの命中だろうが結果は変わりません。
で、結果はというと……普通に当たる限り、まず効きません。
成型炸薬弾ってのは非常にありふれた対装甲特殊弾でして、その対処策も山ほど用意されてます。
T-80クラスの戦車はそうした対処策を施されてるのが普通。
じゃあまったく無力かというとそんなこともなく、車体後部上面とか砲塔上面とかのような
防御が手薄なところに当たれば一撃でT-80を仕留めることも可能です。
チェチェンあたりではロシア軍の戦車に対し、高低差のある地形に誘い込み
四方八方上方からのRPG一斉射撃で戦車を破壊するという例が多々報告されてます。
バズーカ砲では虎戦車の正面装甲は撃ち抜けない?
当時使用していたM1ロケットランチャー/バズーカは
垂直装甲版に対する貫通力は130mmのため、
砲塔前面110mm、車体前面100mmの虎1さんなら相手は可能です。
ただ、正面から撃ち合うという場面はめったにないでしょう。
バズーカの貫通力はカタログ上は130mm程度はあるから理想的な状態で
当てれば貫通はできるだろう。
でもバズーカの弾頭は斜めにあたると滑りやすいから実戦で貫通するのは困難。
少しでも装甲の薄い面を狙ったほうがいいことにはかわりない。
「対戦車ライフル」って使えない現代ではもう生産されていないのでしょうか?
今では「対物ライフル」と言うのがあります。
遠距離から地雷を狙撃したり、ハイジャック機のガラスを貫通して
ハイジャック犯を射殺したりするのに使われます。
(47:社 聖 ◆DASH/8Egy6)
アニメで、ワラワラ出てくる敵のロボットを次々しとめる、でかいライフルがあったんですが、あんなのは実在するんですか?
恐らく「対戦車ライフル」をモチーフにしていると思います。
対戦車ライフルとは、名前通り戦車を倒すことを考えて作られた大口径ライフルです。
第二次世界大戦時にドイツ、日本、ソビエトで実用化されました。
ドイツでは後に対戦車兵器をHEAT弾に移行したため、使われたのは一時期ですがソビエトでは長期間使われていました。
日本でも「97式自動砲」という機種が軍に正式採用されました。
日本で「対戦車ライフル」の存在が広く(?)知られるようになったのは「ルパン三世-カリオストロの城」で次元が使用したところからのようです。
一応「ライフル」とはいうものの、実際は「人間で持ち運べる対戦車砲」という代物で、事実、97式自動砲は全長:2,6m、重量:59Kgという大きさをもっていました。
90式を撃破可能な陸上自衛隊の装備はどのような物がありますか
ハッチを開けて手榴弾なげこめば撃破可能ですね
9ミリ拳銃でも、ハッチを開けて乱射すれば乗員を殺傷できますし
それは撃破と評価されます
つまり、大抵の武器で撃破は可能です(実際に戦場で可能かどうかは別として)
アフガン戦争で、マザリシャリフ近くの北部同盟軍は
馬に乗って戦車に突撃し、ハッチを開けて手榴弾で撃破していた
そうですね。
馬が至近距離に近づくまでの間に戦車砲は1~2発しか撃てない
ので、正面からでも構わず突撃したと、TIME誌の記事にありました。
原発の「建物」にRPG撃ち込んでまったく効かないの?
圧力容器(鋼)が16cmだから直接当てれば貫通するだろ。でも、その外
に格納壁(鋼)が有って、その外にコンクリート製の壁(厚み数m)があっ
て、その外に耐震構造の建物があるんだから、建物の外から撃って効果が有
るわきゃない。155mm以上の重砲でも持ち出さなきゃ無理だね。
建物内にもぐりこんで爆薬仕掛けるしか無いだろ。
現代の技術で牽引式対戦車砲は開発されないのか?
対戦車ミサイル使う。
ロシアには牽引式125mm対戦車砲があります。
T-80/90と同系列の方でATMも発射できます。
今後の開発の可能性は少ないと思いますが、100mm対戦車砲T-12の時も
最後の牽引対戦車砲と言われていましたので、一応新規開発の可能性はあると言っておきます。
WWⅡのドイツのパンツァーファストやパンツァーシュレッケなどの対戦車兵器にも、HOTのような信管延長の仕組みは装備されていたのでしょうか?
パンツァーシュレッケのほうが、スタンド・オフ効果を高めてあるようです。
RPG7(正確にはRPG2は)ドイツ軍の次期試作型パンツァーファストのコピーです。
(くだらない質問はここに書け!:一等自営業)
サボットバズーカとかの、「サボット」って何のことですか?
Sabot.装弾筒。
砲の口径よりも弾芯が小さい砲弾(翼安定式徹甲弾など)を打ち出す時に、砲口を飛び出すまでは
砲弾全体の直径を砲口径と同じにするためのもの。
元々の意味はフランス語で「木靴」。
ちなみに「サボる」の語源になった「サボタージュ」は、労働者が木靴で機械を叩いて破壊したことから来ている。
AT4や自衛隊の軽対戦車誘導弾等、前者はまるごと、後者は砲身を使い捨てにしていますが、なぜ砲身は使い捨てになるんでしょうか、何回でも使えるRPG等とどのような点に違いがあるんでしょうか
RPG(-7)は「無反動砲」。
正確に言うならロケットブースター付き弾頭型無反動砲、か。
普通の大砲が一発ごとに砲身を使い捨てにしないのと同じ。
AT-4とかの使い捨てミサイルランチャーの発射筒は、砲身ではなく
ただの保管/運搬ケース兼用の筒で、ファイバー強化プラスチックとかで
できている。
<初心者質問スレ370:813>
携帯対戦車兵器について、RPG7のように弾頭が露出しているタイプと、バズーカのように露出していないタイプがありますが、それぞれの利点と欠点をご教示願います。
形状による利点、欠点でなくそもそも別種のものです。
RPGはロケット推進擲弾に分類されるもので、ロケット推進擲弾が発射機から発射後、弾体のロケットに着火して
目標に飛んでくものです。
バズーカは発射弾体からの推進ガスを後方に吹き付け反動を打ち消しながら目標へ飛んでいくものです。
まあ、バズーカが、成型炸薬弾頭に限られるのと違ってRPGだと弾筒を複雑(タンデム弾頭)にできるとかの
利点はあります。
初心者質問スレ473:754
RPGやカールグスタフで戦車や装甲車両を待ち伏せするなら適切な距離はどの程度ですか?
50m程度で区切って「この距離がベスト!」って強く言える事は出来ますか?
重要なのは、距離より周辺状況。
敵車両が低速・静止する位置で敵戦車の側・背面に車線が通り、かつ遮蔽物や逃走経路が確保できること。
近ければ近いほど命中率は高くなるけど、命の危険も高くなる。
一般には200~300mぐらいで使われることが多いと聞くけど、統計らしい数字は聞いたことがない。
ガンダムであるようなマガジン付きのバズーカが現実にないのは何で?便利そうなのに
重いから。例えばRPG7の通常弾頭だと一発2.6kgもある。これは3発もあれば重量は発射機と同等だ。
歩兵一人でも簡便に扱える対戦車ロケット兵器の利点を殺すことになる。
それと、HEATは弾頭サイズが命。小口径の豆鉄砲はいくらあっても役に立たん。
そして、ロケットランチャーの類を撃てるチャンスってのはごく限られてる。
物陰に隠れて不用意に戦車が近づいて来たところ、ってのがよくあるシチュだ。
二発目は無理。位置がばれて撃つ前に戦車砲か車載機銃でミンチになるのがオチだ。
事実、撃ったら即逃亡が推奨されている。
実は戦後に幾度か対戦車ロケットの連発化は試みられたことがあります。
しかし、そもそもロケットの弾体は大きくて重いため装填機構も同じ様に大きく重くなり
非常に持ち運びしにくいものになりました。
さらに、最悪の欠点は暴発が多発したことです。
これは発射されるロケット弾の火が弾倉に入って誘爆を起こしたためです。
これを改善することは非常に難しく、こうして連発対戦車ロケットはお蔵入りになりました。
(533:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
迫撃砲は対戦車砲代わりにはならないのでしょうか?
(352:丼炒飯 ◆HY/YgdSbHM)
RPGってロケット・アシスト付無反動砲なので撃った後にはランチャーに薬莢が残るんですか?
RPG-7の「薬莢」は防水ボール紙みたいなのでできてるので、発射後には吹き飛んで残りません。
実際には尾部に仕込まれてるわけで、見て薬莢とわかるようなものでもないけど。
RPG-7の場合には、発射ガスが後方にとんで反動を打ち消す仕掛けで、
プラスティック片飛ばすような高度なものではないです。だから閉所から撃てない。
この図がわかりやすいかな。
ttp://science.howstuffworks.com/rpg3.htm
「PRELAUNCH ASSMBLY」の図のBOOSTERが「薬莢」に相当する部分。
で、このBOOSTERは黒色火薬とダブルベース火薬で湿りやすいので(防水はしてあるのだが)、
発射直前まで容器に密閉してある。発射前に本体の後にとりつけて、発射筒に挿入するわけ。
BOOSTERの尻尾には栓があり、発火してガス圧が十分高くなるとこれが壊れて
BOOSTERの殻やらガスやらを後ろに噴き出す。その頃にはロケットは打ち出されている仕掛け。
クルップ式はロケットと何が違うんですか?
クルップ式:別名ドイツ式.
砲弾の後尾から発射ガスを後方に噴出して,反動を相殺する.
この方式の砲弾は薬莢がなく,弾丸部と装薬部が一体になった砲弾であることが多い.
ちなみにドイツのパンツァーファウストとソビエトのRPG-7もこの方式.
初代パンツァーファウストは弾にロケットを内蔵していなかった。
現代のパンツァーファウストやRPG-7は弾にロケットを内蔵しているだけの話。
まぁ要するに、ロケットは後付けなんだと思えばヨロシ。
RPG-7の動画なんですが、こんなに速く連射できるものなんでしょうか
カタログ上は
「訓練で15秒以内に次弾の発射が可能となる」とされている
(上田信『コンバットバイブル2』より)
RPGってバックブラストで凄く目立つそうですが、グレネードランチャーはどうなんでしょう?
まずもって、RPGのバックブラストが目立つのは発射炸薬のエネルギーを後方にも
吹き付けることで反動を殺す構造だから(RPGはあれでも「無反動砲」なのだ)。
いわゆるグレネードランチャー、小銃用(個兵用)擲弾発射器はそういう構造では
ないからバックブラストもなく、RPGのような派手な発射煙や爆風は立てない。
補足して、今現在最もポピュラーな40mmグレネード弾(M203とかが
使ってるやつ)は「ハイ・ロー・プレッシャー」という特殊な構造をしていて、
まず炸薬が低圧燃焼で発射された後に銃口(砲口?)から飛び出たあと高圧燃焼に
移行して飛んでいく。
なので射手と発射器に与える反動が小さく、人間が手で持って構えられるレベルの
構造と重量の擲弾発射器が可能になった。
だから、発射時のマズルブラストはとても小さい。
太平洋戦争中、最後まで日本軍がまとまな対戦車兵器を作れなかったのはなぜでしょうか?
ノモンハンの時点で、対戦車武器が事実上の特攻しかなかったわけで、研究開発を行っている時間は十分にあったと思うのですが。
一応対戦車砲(日本軍用語だと速射砲)や対戦車ライフル(同、自動砲)は
ちゃんと開発・装備していた。
歩兵個人や分隊/小隊レベルで対戦車兵器を装備しなければいけないような
ほど戦車を相手にしなければいけない状況を想定していなかっただけ。
それが一番の問題なのだが・・・。
あと何よりも「戦車の相手は戦車」のつもりだったから。
あれほど彼我の戦車の性能に差が開いているとは思っていなかったし、彼我の
戦車の数の差ができているとも思っていなかった。
まぁ、歩兵主体の軍備だったからね・・・。
一応43年にはドイツからの技術導入で小銃用擲弾のタ弾(対戦車成形炸薬弾)が作られ、南方に送られています。
が開発サイドにまったく運用状況、効果の情報が入ってこず、困惑したそうです@陸戦兵器総覧。
輸送が可能なら予定通り野砲や山砲で迎撃という手段もあったのでしょうが、現地に届かないのが現実で兵に肉薄
攻撃を強いた一因かと思われます。
RPG-29のスペックを見て疑問に思ったのですが、砲身長を1.8mも取ったのはなぜなんでしょうか?
使用弾薬に、タンデムHEAT弾もありこれの長さが1m、近くあるから
発射したときに安定した飛行姿勢をとらすためだろ。
短射程使い捨てのパンツァーファウストが、パンツァーシュレッケと比べてどこがどう優れていたんですか?
パンツアーファアストとパンツアーシュレッケの違いだが、実は再装填可能なことは最重要点ではない
パンツアーファアストは150型から再装装填が可能になり、子孫といえるソ連のRPGがその路線で成功した。
むしろ単純な構造からくる生産性の高さと操作の容易さが重要。
バスーカを拡大してみたパンツアーシュレッケよりファアストの方がドイツの国情にあった兵器だったというわけ
パンツアーシュレッケは戦車猟兵向け兵器。
ロケットだから、射手がロケット炎を被る(だから鉄楯がついた)し、再装填作業に弾薬手がつく。
直進性は高いが、弾頭は筒の直径より大きく出来ない。
一方、パンツアーファアストは擲弾なので、発射炎を被る心配もなく、細い発射筒で発射することができたため小型軽量だった。
操作が簡便で安いので誰でも使える兵器として一般兵から国民突撃隊のような素人まで普及し、大きな戦果をあげた。
連合軍の物量に悩まされるドイツ軍としては一本でも多くの対戦車兵器が必要だったし、
連合軍戦車はドイツ兵は誰でもパンツアーファアストを撃ってきかねないことを神経をすり減らした。
継続戦争を扱ったフィンランド映画でも、パンツアーファアストのおかげで歩兵がまともな対戦車戦闘ができるようになったという描写があったなぁ
(596:モッティ ◆uSDglizB3o)
ピアット(PIAT)というイギリスのバネで弾を飛ばす、対戦車兵器はバネがきつい以外性能は十分なものだったんですか?
当たれば性能はけっこう良かったそうです。
当たらない。当てるには熟練が要る。バネで重い弾を後ろから前にぼよよんと撃ち出すので、
重心移動と振動、反動があって、狙いを保つのが難しい、というより困難だったそうです。
まあ、性能が十分でなかったから消えていった兵器ということになるでしょう。
さらに、引き金が重い(一本指では引けない)、引いてからちょっと遅れて発射が始まる、
射程が短いなどで、まあとてもユーザーフレンドリーでない兵器だったらしい。
閉所から撃つには便利だったかも知れませんね。
RPG-7を"1セット"ってロケット弾1つとランチャー本体一つで1セット、ということなの?
どの国のどの軍隊かによっても違ってきますが、本来のソビエト軍およびロシア軍では
RPG-7は射手が発射機とグレネード2発、相棒がグレネード3発(あるいはそれ以上)を持って移動します。
したがってこの場合の「1セット」は発射機1とグレネード5発(以上)ということになります。
グレネードの弾種によってサイズや重さが違いますから、タンデム弾頭やサーモバリックになると
話は変わるかもしれません。もっとも、重い弾でも5kgないし、変わらないかな。
現代の携帯対戦車誘導弾の類は、かつての対戦車ロケットと同じように、分~小隊ごとに配備される事が多いのでしょうか?
米軍のストライカー旅団(ストライカー装甲車に軽歩兵を
乗せてる旅団のこと)では分隊ごとに1人、対戦車特技を身に着けてて
小銃を持っている兵がいます。ジャベリンミサイルというを今は
使っています。昔はドラゴンというのでした。
自衛隊では軽装甲機動車の導入とあわせて偉い勢いで
軽対戦車誘導弾の導入が進んでいます。仮に軽装甲機動車を持つ
中隊が軽MATを装備するのであればかなり広く部隊に行き渡っている
であろうことは推測されえます。
現代の40mmグレネードランチャーでWW2時代の戦車を破壊可能でしょうか?
40mmグレネードは50mm程度の鉄板を貫通できます。T-34/85でも正面装甲は
対HEATで100mm以上に相当します。しかしT-34/85でも最薄部の厚さは20mm足らず
(Tanks of the World, 1915-1945, Chris Ellis, 1972 )、側面でも40度の
入射角で50mm足らず相当(Airfix Magazine Guide 22 Russian Tanks of World War 2)なので、
側面から直射すれば貫通する可能性は十分あると考えられます。
T-34/85の側面装甲が20mm対戦車ライフルで貫通可能であったこと、同ライフルの
貫通深は20~30mm程度と考えられることから、HEATとKEの差を考えても
やはり40mmグレネード弾(AT/ATMP)で側面攻撃はあり得ると思います。
英語のwiki見るとそこまでの貫通力はないようだけど?
「The M430 and M430A1 are 40x53mm HEDP cartridges akin to the low velocity M433.
They differ in how much armor they can penetrate, with the M430 being able to penetrate
51mm of steel plate, and the M430A1 being able to penetrate 76mm」
パンツァーファウスト3の発射機後部はバックブラスト出さないんでしたっけ?
PzFⅢって自衛隊も使ってるやつか?
あれはデイビス式の無反動砲だから、"発射炎"という意味での
バックブラストは出ない。
しかしそうは言っても爆風は飛ぶし、反動相殺用のカウンターマス
が破片としてぶっ飛んでくるので後方にいたらやっぱり危険。
RPG7の低反動高威力型という感じですかね。
後方にスペースが無い場合でもバックブラストを気にせず撃てると記述があったので、
発射炎が出ないくらい低反動なのかと思ってましたが違うみたいですね。
低反動なことと発射炎が出ないこととは直接の関連はないぞ。
デイビス式の無反動砲は確かにバックブラストの激しく出るロケット砲や、
クロムスキット/クルップ式の無反動砲なんかに比べればずっと後方危険域
は小さいが、それでも壁がすぐ真後ろにあるような状態で発射したら大変な
事になるのは違いない。
「RPGなら部屋ごと射手も丸焼けになるが、これならまぁ射手は大丈夫
(室内は滅茶苦茶になったが・・・)」という程度。
それだってずいぶんと使い勝手が増したわけだが。
尚パンツァーファースト3は照準装置と撃発装置だけを再利用し、発射筒
本体は使い捨て。
なので「無反動"砲"」と言っていいかは微妙。作動方式はデイビス式の
無反動砲に違いないのだが。
自衛隊では「携行対戦車弾」として弾薬の扱いになっている。
RPGに時限信管あったっけ?
Wikipediaによると圧電と時限の2種類着いてるらしい。
中国製にはついてないみたいだけど。
何かに命中しなくても、一定距離を飛翔したら自爆する機能が付いてます。
RPG-7は最大速度になるまでどれくらいの時間がかかるのでしょうか?
RPG-7は、発射薬によって秒速115mで射出された後、
10mほど飛行すると推進薬に点火され、0.6秒後、100m飛行した時点で最高速に達する。
その後は、徐々に速度が低下し、5秒後、900mに達した時点で自爆する。
パンツァーシュレックの発射手順を教えて下さい。
こんな感じか、と。
0. 状況(季節とか距離が必要かなど)に応じて、砲身の照星を取り替える。
1. パンツァーシュレッケを発射位置に持ってくる。
2. ロケット弾収容箱の表示を確認し、現在の季節に合うかどうかを確かめる(滅多にないけど…夏用、冬用がある)。
3. ロケット弾収容箱を開き、中のロケット弾を取り出す。
4. 脱落防止用クリップを上げ、パンツァーシュレッケにロケット弾を挿入する。
5. 脱落防止用クリップを下げて、砲身にロケット弾を固定する。
6. ロケット弾から出ている、点火用プラグを、点火用ソケットに挿入する。
7. 射手に装填完了を報告(出来れば、射線からこの時に離れる)。
8. 目標に対して、照星を使って目標の照準を行う(照星Aならば目標設定のみ、照星Bならばそれに加え射程も調整可能)
9. 戦車が側面を晒して走行している場合は、照門を用いて、砲身が目標に対して水平になるように、進行方向を確認、速度
を推定して、大体の速度を定めて照門を調整する(速度は0~30km/hで15km/h刻みで推定)。
10. 照準を合わせたら、装填手に注意を促し、トリガーを引く。
11. 発射!
12. さっさと逃げる。
(295:眠い人@まだまだ規制中)
RPG7の弾頭の安全装置って、クリップで圧電素子の作動スイッチを止めてるんですよね?
他にもキャップとか付いてるんですかね?でないと何かの拍子でクリップが取れた時、非常に危険だと思うのですが。
発射薬の爆発による衝撃がないと安全装置は外れません。
それに近いような激しい衝撃を与えれば確かに安全装置が外れる可能性はあります。
それ以外の原因で安全装置が外れる可能性はゼロではありませんが、RPG-7のように
実戦の場で多用され、評価を受けている兵器では、そのような欠陥品的な事故は起こりにくいでしょう。
RPG7の弾頭は金網に当たると信管がショートして不発になるとういうのは嘘であると聞きました。
しかしコンバットマガジンのミリタリーイラストレイテッドというコーナーでは、上田信先生が
ベトナム戦争では約50%が不発となったと解説していたんですが、これは間違いなんですか?
実戦経験の深いイスラエル軍からの指導書が元です。
イスラエル軍のお教えで、米軍がベトナム戦争中に始めたんだよ。
俺がアーマーモディリングにも記事にしたし、グラパ掲示板で50%不発と
書いたら、反論するのがいたんだ。その彼は防衛研究所の人だが、60~70
年代に軍事情報便覧として米軍から回覧されているはずだが、知らないのw
研究所なのに情報の蓄積が全然ないんだよな~。
その段階で実戦部隊はサマワに派遣が始まっていた。俺がNATOの発行した
ソ連軍の兵器を参考に描いた陣地構築(壁面の厚さ)図解を、フジガッコの
読者が参考資料に送ったんだよ。情報の蓄積っていうのは大事なんだよ。
金網は弾頭をショートさせる効果があるのですか?
またRPGの弾頭は「推進剤が燃焼し終わると自爆する」と書いてありましたが
(284:1等自営業 ◆JYO8gZHKO.)
金網の役割は、まずHEAT弾のメタルジェットの焦点から装甲をずらす目的があり
信管がショートするというのは金網に引っ掛かって不発に成る例が多発した為に想定された理由です
またソビエト/ロシア製のRPG弾頭は推進薬の燃焼が終わると自爆しますが
中国製のコピーはそう言う安全装置はオミットされています
(284:三等自営業 ◆LiXVy0DO8s)
最近は金網じゃなくて頑丈な金属柵、通称スラットアーマー、
鳥篭装甲を付けてます。これは効果があるという話だけどRPGの弾頭には
いろんなタイプがあるんで一概に全てに効くわけじゃないです。
M72LAWよりRPG-7の方が重くて射程も短いのはなんでなんですか?
M72は使い捨て
RPG-7は光学照準器(そこそこ上等)付き発射機が6kg、弾体は種類によりますが、2~4.5kg程度。
M72LAWは弾体が1.8kg、発射機付きの重量2.5kg。
そのかわり、M72LAWは静止目標相手の有効射程は200m、RPG-7は500m。
移動目標相手で、M72LAWは160m、RPG-7は300m。RPG-7の方が射程が短いという話はないよ。
RPG-7の弾頭径は85~105mm、M72LAWは66mmで、貫通力もM72が300mm、RPG-7は300~750mm。
重さを考えなければ、どちらかで装甲車撃たされるなら、RPG-7選ぶのが吉。
サーモバリック弾頭もあります。
(687:system ◆systemVXQ2)
日本軍は対戦車ロケットの類の開発、及び使用はしていなかったのでしょうか?
日本で無反動砲の研究が始まったのは昭和18年の後半で、ドイツから到着した
資料を元に開発が始まり、昭和19年には「試製八十一ミリ無反動砲」
「試製十センチ半無反動砲」「試製五式四十五ミリ簡易無反動砲」等が制作されました。
しかし、いずれも試作の範囲にとどまっています。
試製五式四十五ミリ簡易無反動砲は外径八十ミリの試製五式穿孔榴弾を用いる
パンツァーファウストに近い無反動砲でしたが、実際には発射機の供給が間に合わず
弾薬のみが配備され、発射装置や使用方法は配備された部隊に任される予定だったとか。
試製五式四十五ミリ簡易無反動砲のイラストは今月のコンバットマガジンに載ってますので
見てみられると良いかも。
(162:名無し軍曹 ◆Sgt/Z4fqbE)
ジャベリンとRPG7の性能的な差がどういうところに出るのか
そりゃあ携行式誘導弾と携行式無誘導無反動砲なんだから、命中精度とか違うし。
RPG7が移動目標には300mとかで射つのに、ジャベリンなら2㎞以上の遠距離で射てる。
しかもジャベリンは発射器と照準器を分離できるので、照準器だけ接近して発射器は安全な後方から射てる。
バズーカやパンツァーシュレックが無反動砲に入るのかミサイルに入るのかがよく分からない。
あと、どうやって弾(?)をこめるかもわかりません。
基本的に無誘導なので、ミサイルには入らない。
ロケット砲の範疇かな。
無反動砲の範疇には入らないだろうな。
弾込めは、後ろから装填します。
普通の砲と同じ。
ただ、尾栓がないので、後ろに落下防止Clipがありますけど。
ちなみに、グリーンアロー出版のWWIIドイツ軍歩兵兵器大百科にその辺りの
構造、弾込めなどの方法が掲載されています。
発火方法がわかりません。
1. 弾底部にSocketがあり、それを外すとワイヤーが出てきます。
2. 弾薬装填後、これを落下防止Clip傍の点火Socketに差し込みます。
3. 安全装置を外します。
4. グリップの前の安全装置柄を前に押すと、衝棒が発電コイルから外れます。
5. トリガーを引くと、衝棒が発電器を突いて電気が流れ、ワイヤーを伝って、発射薬に着火し、ロケット弾が発射されます。
(14:眠い人 ◆ikaJHtf2)
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